ほわいとでー
割と幸せに生きてきた方だと思う。基本的に明るいし何不自由なく暮らしてきたように思う。どこで何を思ったのか、いつからこんな風になってしまっていたのか、定かではない。
普通よりもちょっと声が高くて普通よりもちょっとかまってほしがりで普通よりもちょっと男運が悪いだけだ。どこでなにを間違えたのだろう。
生きていればきっとそんなこともある。そう言い聞かせてきたけれど、一向に回復の兆しはない。ましてや原因がわからないから改善のしようがない。私はほんとうにこれでよかったのだろうか。
嫌いなものが増えて好きなものが減った。すべての事象が面倒になった。それでも普通であることにこだわった。どうにか溶け込みたかった。だから学校はちゃんと行った。母と約束したから成績もそこそこに取った。それ以外はすべて面倒になった。好きなもののためにしか動きたくない、嫌なことはしたくない。
そんな世界に不必要な私を私は消そうとしているのかもしれない。うまく溶け込めない私を、うまく取り繕えないわたしを、なにもできない私を、排除したいのかもしれない。
今日はホワイトデーだった。なんで白くもない時期に”ホワイト”なんてつけてしまったのだろうか。日本の商戦で聖バレンタインの処刑日は恋人の日と化し、一月後には新たにイベントが作られた。どうかこの思いもすべて真っ白に消え去ってくれたらいいのに、そんなことはあるはずなくて。私は今日もどうにか生きている。どうにか生きているのか死にきれないのか、ただの意気地なし。人の顔色を窺わずに学生の間は生きていきたい、なんてわがままですか。